テストドリブンワークの有効性

それでは人間のその性格をいかに克服すべきでしょうか?私が考えたのはテストドリブンワークという方法です。システムの開発プロセスのひとつにテストドリブン開発という手法があります。これはシステムを構築する前にまずはテストを設計し、そのテストをパスするための開発を行っていくというスタイルの開発プロセスを指します。実はこの考え方は仕事のひとつひとつに当てはまることだと思います。どういう項目をパスすればそのひとつのタスクが完了したかを明確に事前に定義することで仕事の品質は驚くほどあがります。
例えば、メールを書く時には以下のようなテストケースを事前に作ります。

  • 誰に伝えたいかをメール冒頭に書いているか?
  • メールの目的と結論を明確に誤解のないように書いているか?
  • メールの目的と結論はメールの冒頭に書いてあるか?
  • メールの目的と結論を裏付ける背景・経緯が書いてあるか?
  • メールの目的と結論を裏付ける背景・経緯から結論へ至るまでに論理的に飛躍がないか?
  • 誤字脱字はないか?
  • あて先の名前・苗字を間違っていないか?

とても単純です。当たり前のことが書いてあります。しかしこれだけでも大きな効果を得ることができます。この方法のよいところはテストケースを日々の仕事の中で追加していくことで自分の仕事のクオリティが向上し続けるというところにあります。

また通常であればこういったものを事前に準備するために余計な手間がかかりそうなものですが、実際には仕事全体のスピード・効率は向上します。その理由は2つあります。

  • 事前にテストケースが準備されているので自分が何を行わなければいけないのかが明確になっている。そのため作業に迷いが生じない。
  • クオリティが低いことを関係者からミスを指摘されたり、そのフォローを行ったりする余計な手間が省かれる。

ぜひ皆さんも騙されたと思って一度試してみてください。